外来診察の流れ
初回の診察~手術までの流れ
当院では、患者さんの状態に応じて、通常以下のように治療を進めて行きます。
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STEP1
初回診察
初回の診察では問診のほか、内視鏡やCT画像により現在の鼻の状態を把握します。
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STEP2
鼻洗浄と点鼻薬による治療
初診から1ヶ月程度、鼻洗浄と点鼻薬(内服薬)を継続していただきます。
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STEP3
手術の要否判断
初診から約1ヶ月後に、鼻洗浄、点鼻薬、内服治療の効果を確認し、手術の必要性を判断します。治療の効果があった場合は、症状に応じて内服·点鼻薬を継続し、定期的な診察によって経過を見ていきます。
鼻洗浄と点鼻薬について
当院では、最初の治療として「鼻洗浄」と「ステロイド点鼻薬」の併用を推奨しています。鼻洗浄を行うと、季節性の花粉症の原因となる花粉はもちろん、ダニやホコリなど通年性アレルギーの原因物質(抗原)など鼻の粘膜に付着した原因物質を洗い流すことができ症状が軽減されるケースが少なくありません。しかしステロイド点鼻薬を併用すると、くしゃみや鼻水に加え、鼻づまりに対する効果も期待できます。
鼻洗浄と点鼻薬投与の方法
以下の方法で約1ヶ月間治療を行います。粘膜の状態に改善が見られない場合は手術を検討します。
■STEP1. 洗浄液の用意
37℃前後のぬるま湯200mlに対し小さじ半分の食塩を加えよく混ぜ、鼻洗浄器に入れます。(涙や鼻水と同じしょっぱさの濃度です。)
■STEP2. 洗浄
弱めの圧で、入れた側の鼻の穴から流れ出るくらいで洗浄します。少し下を向き、洗う側の鼻が高くなるように顔を傾け、洗浄液が副鼻腔に入るのを防ぎます。ゆっくりと口呼吸します。鼻呼吸をすると、洗浄液を気管に吸い込む危険があるため避けてください。
■STEP3. 洗浄終了
洗浄後は、軽く鼻をかみます。鼻腔や副鼻腔に過剰な圧が加わらないよう、必ず口を開けて鼻をかんでください。洗浄に使用した液体は、細菌の繁殖を防ぐためにその都度捨て、洗浄器は乾燥させてください。
■STEP4. 点鼻薬の投与
ステロイド点鼻薬を左右それぞれに噴霧します。
※ステロイド点鼻薬について
ステロイドと聞くと「副作用が強そう」というイメージを持つ方が少なくありません。しかし、ステロイドの「点鼻薬」は「内服薬」とは別のもので、血中へのステロイドの移行は微量です。このため、全身的な副作用はないとされています。ステロイド点呈薬は、即効性のある薬ではなく、使用を続けることで効果が得られるという特徴があります。医師の指示のもと、一定期間使用することが大切です。
手術の流れ
手術を行うことを選択された場合には、「術式の決定」「既往症の確認」「手術予約」を行います。その後の一般的な流れは以下のとおりです。
1. 手術前検査→ 2. 手術前オリエンテーション(手術1~2週間前)→ 3.手術→4.手術詰め物を抜く処置(術後1週間)→ 5.術後診察+検査(術後1~3か月の間、状態に応じて)→6.術後診察(術後1年間の間、状態に応じて)