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[鼻のコラム] vol.05 口呼吸が顔の骨の発育や歯並びに悪影響を与えているかもしれません

《 黄川田理事長、昭和大学歯科病院 山口准教授 インタビュー 》

鼻づまりにより口呼吸になると、顔の骨の発育や歯並びが悪くなることがわかってきました。 鼻のクリニック東京では、昭和大学矯正歯科と共同で、鼻呼吸と歯並びの関係についての研究を始める相談をしています。 まだ検討が始まったばかりということですが、今回は顔や歯の発育と鼻呼吸の関係について聞いてみました。

鼻づまりによって顔のかたちや歯並びに悪影響が出るという話は意外な気がしますが、最近わかったことですか。

黄川田: 昔から「アデノイド顔貌」と言って、アデノイド(喉の扁桃組織)が大きいと顔が長くなることが知られていました。鼻から息ができないと、顔の骨の発達が悪くなるのです。

口呼吸が具体的にどのように顔の骨の発育に関係するのでしょうか。

黄川田: 詳しいメカニズムはわかっていないのですが、サルの実験で、それらが関係することが実証されています。サルの鼻をクリップで塞ぎ、一定期間鼻で呼吸ができないようにすると、下顎の発育が止まってしまうのです。しかしクリップを外すと、また発育の再生が始まることから、口呼吸と顔面骨の発育が関係することはわかっています。下顎だけでなく、上顎の発育も悪くなるという報告もあります。

鼻呼吸による正常な状態とは、どのような違いがありますか。

黄川田:鼻づまりがなく、鼻呼吸が正常にできている人は普段、口を閉じています。この時、舌が上顎に接し、下から押す力が加わります。これによって上顎が横に広がり、鼻腔も十分に広がります。しかし鼻づまりの患者さんは口呼吸をしていますから、その機能が十分に働かないため鼻腔が広がらず、狭い鼻腔になりがちです。

昭和大学の矯正歯科チームと研究しようと考えたきっかけはどんなことですか。

黄川田:同チームのリーダーである槇宏太郎教授が、私の新書(『こんなに怖い鼻づまり』ちくま新書)を読んで、講演を依頼してくださったことがきっかけです。歯科領域では、鼻づまりが患者さんの歯科治療の妨げになると感じていたのですが、それを解決する耳鼻科治療を目にしたことがなかったそうで、当院の治療法に驚いておられましたね。
Clinic Interview

歯科治療をする中で、歯並びと鼻づまりの関係について感じたことを昭和大学歯科病院准教授の山口徹太郎先生にお答えいただきます。

山口: 鼻づまりは歯並びや顎、顔の骨などの発育に問題を引き起こすことがあると考えられています。鼻づまりにより口で呼吸するようになり、それが長期に続くと口が閉じにくくなったり、上の歯並びが狭くなったり、上の前歯が前に出るようなことが起こります。さらに、程度が強いと好ましくない顔の形の変化もみられることがあります。ですので、できるだけ鼻づまりを治しておくことが歯並びの問題を改善する、あるは治療した後も健全な歯並びを保つためにも必要です。

鼻づまりを治さないと、せっかく施した歯列矯正にも悪影響が出ますか。

山口:鼻づまりが原因でかみ合わせが悪くなっている場合、一度改善した歯並びも元の状態に戻る可能性が高いと思われます。また、長期にわたる鼻づまりで程度の強い歯並びの問題を抱えてしまった場合、矯正歯科装置のみならず手術を含めた治療が必要となることもあります。

歯並びや顔の骨の発育と鼻づまりが大きく関係している事実と、歯科の先生との出会いが、共同研究をスタートさせようという動機につながったのですね。

黄川田:こどもの鼻づまりが改善すれば、それまで妨げられていた顔面の骨の発育が戻るのかどうか。それを歯科領域の先生と共同で研究してみようというプランが始まった段階です。たとえば4歳とか5歳までに鼻呼吸ができるようになれば、顔面の発育が元に戻るとか、まずはそうした仮説を立てて実証できるかどうか。まだ始めようというところ、これからですね。

矯正歯科に来る鼻づまりの患者さんに「耳鼻科で鼻づまりを治してから歯列矯正に来てください」と伝えても、耳鼻科で思ったような治療をしてもらえないと聞いていますが、これまでの例を教えてください。

山口:矯正歯科治療で問題とするのは鼻づまりが引き起こす口呼吸です。この口呼吸があると装置の選択肢が少なくなるからです。また、鼻づまりが原因でかみ合わせを悪くしているかもしれないので治しておいた方がよいだろう、ということで耳鼻科の受診をすすめます。しかし、実際に受診してもらっても、とくに何もしなくてよい、と耳鼻科で判断されることがほとんどです。

そうした現状をどのように感じられますか? また、耳鼻科と歯科の連携についてのお考えを教えてください。

山口:何もしなくてよいと判断される理由は、恐らくほとんどの耳鼻科の先生が治療の対象としているのは日常生活に支障のある場合の鼻づまりそのものであって、その先にある口呼吸の弊害、つまり歯並び、顎の発育等まで鑑みる先生がとても少ないからかもしれないと思っています。そういうことから黄川田先生と私たちは双方の目的、観点を十分満たす診断、治療体系を構築するため検討を始めています。

一般的な耳鼻科医院に通っても鼻づまりを治してもらえないのはなぜなのでしょうか。

黄川田:現段階で、鼻づまりを薬以外で治す施設がないんですね。

ない? … それはなぜですか。

黄川田:昔から耳鼻科の世界では、こどもの鼻の手術は危ないのでやってはいけない、というのが支配的な考え方だからです。古い固定観念ですが、その中で生きていれば、よっぽど自信がない限りやってみようと思う医師はいないでしょう。実際、かなり慎重にやらないと、こどもは鼻腔に綿棒を入れるだけでも大変ですから。

そうした状況の中で今回、耳鼻科の先生から声が上がったのでなく、歯科の先生との出会いから、鼻づまりとこどもの発育の関係を究明しようという連携の動きが始まったのはユニークですね。

黄川田:毎日こどもを診ておられる矯正歯科の先生は、鼻づまりがこどもの歯や顔などの発育に悪影響を与えているのを目の当たりにしているので、問題意識を肌で感じているのでしょうね。耳鼻科の世界も、これからそうした問題意識を持ち、こどもの鼻づまりの新しい治療法に取り組む方向に必ず変わってくると思います。
昭和大学歯科病院
低被爆歯顎顔面用コーンビームCT、筋電図や下顎運動解析などを用いて 次元および機能的な診断・治療計画を立案。昭和大学の医療系総合大学としての立地を活用し、外科矯正治療などにおいても、医学部形成外科、歯学部口腔外科などと綿密に連携しています。審美的な問題の解消や、治療 期間の短縮など、新たな可能性を視野に入れ、先端技術を駆使して一歩先行く『昭和大学でしかできない矯正治療』をより一層推し進めたいと考えています。
槇 宏太郎 先生
昭和大学歯学部歯科矯正学講座 主任教授
昭和大学歯科病院 病院長
日本矯正歯科学会 専門医
日本矯正歯科学会 指導医
日本矯正歯科学会 認定医
日本歯科審美学会 認定医
山口 徹太郎 先生
昭和大学歯学部歯科矯正学講座 准教授 歯学博士
日本矯正歯科学会 指導医
日本矯正歯科学会 認定医
日本人類遺伝学会 臨床遺伝 専門医
日本顎関節学会 専門医
日本歯科審美学会 認定医
昭和大学歯科病院矯正歯科
電話
03-3787-1151
内線
258(矯正歯科外来受付)
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初診:月〜金 9:00〜15:00 / 土 9:00〜10:30
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日曜日、祝日、11月15日、年末年始
住所
大田区北千束 2-1-1
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